＊秘伝車人形・・鼻が車の心棒に当る。少しの故障でもあれば、車の心棒にくるひのあるやうなものであるから、千里の道を行くことは出来ない。今一歩と云ふところで転覆する運命の人である。故障=節・曲・ほくろ・疵(きず)

@鼻が車の心棒に當(あた)ってゐる．故(ゆえ)に其の外觀は如何(いか)に善美を極めてゐると雖(いえど)も、鼻梁(びりょう)に節でもあったり．或は湾曲してゐたり．乃至(ないし)は黒子があったり疵(きず)でもあったりして．少しの故障でもあれば、車の心棒に狂(くる)ひのあるやうなものであるから、到底此の車を押して千里の道を行くことは出来ないものである無理に輓出(ばんしゅつ=引っぱり出す)して見ても．恐らくは道中で倒るゝやうな運命を招くものである。サレば人の鼻に少しの故障と認められる點(てん)があつても、其の人は越すに越されぬ難關(なんかん)に逢遭(ほうそう=出会)して、今一歩と云ふところまで行っても、概ね其所で顛覆(てんぷく)する運命の人である。

＊神仏の加護を受けない・・額中央(官禄)の左右の凹は平素無信仰の人であつて願望万事休する凶兆である。

@額中央(官禄)は当時の運勢の吉凶を観る。官禄の左右は神光の官。神仏に対する信仰の有無を観る。左を神道とし右は仏教護摩壇である。

2018.04